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Yさんと一緒にアパートへ到着、そして…

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夜の9時30分。

中央自動車道を車の助手席にYさんをのせて、新宿から私のアパートへ向かっている…。

Yさんと私は今朝、車で山形を出発し東京まで4時間半、一緒に移動してきた。

Yさんを宿泊先の新宿歌舞伎町レディースホテルまで送り届け、私はひとり、自分のアパートへ帰り、一息つこうと横になりそのまま寝てしまったのだ。

目を覚ますと、YさんからLINEが届いていた。

あわててそのLINEを確認すると、「さびしいので、迎えにきて」の一言。

私は、夢中で新宿歌舞伎町レディースホテルまでYさんをお迎えにきたのだ。

そして、Yさんと無事に会え、そこから私のアパートへ向かうことになり…。

…中央自動車道を車の助手席へYさんをのせて新宿から私のアパートへ向かっているのだ。

Yさんは、山形から東京への長旅でさぞかしお疲れだろうと思っていたのだが、全然元気いっぱいである。

私のアパートへ移動中、車内での会話が途切れることはなかった。

Yさんのお気づかいなのだろうか…。

そうだとしても、無理して頑張っている感じが少しもしないのだ。

Yさんは、何者なのだろうか?

そんなことまで考えてしまう。

私のアパートへ近づくにつれ、私はどんどん冷静になり、絶好の機会にもかかわらずテンションが盛り上がることはなかった。

むしろ、なにかに巻き込まれていくドキドキ感しかないのである。

そして、Yさんと私はアパートの駐車場へ到着した。

私のアパートの玄関ドア前まで、駐車場から歩いて60秒。

私は、なぜこんなに重いのかわからないさんの黒いリュックを背負い、二人で玄関ドア前へ到着。

私は鍵をあけ、玄関ドアをひらきYさんへ“どうぞ、お先にお部屋に入ってください。”と軽く手で合図した。

(Yさん)「おじゃましまーす」

(私)「どうぞどうぞ」

ワンルームの室内は、数時間前と変わっていない。

まさか、Yさんと一緒に戻ってくるとは思いもせず、部屋の掃除もしていないのである。

Yさんは、ちゃぶ台周りのいつも私が座る場所へ。そして、私は背負っていたYさんの黒いリュックをおろし座った。

新宿から車で一緒にお話しながら移動してきたにもかかわらず、部屋に入ってから会話のきっかけがつかめない…。

するとYさんから「ビールが飲みたい!」の第一声。

わが家に常備されている缶ビールを差し出した。

「プシュッ!」「プシュ!」

Yさんだけでなく私も一緒に缶ビールを開け、「ゴクリッ」と飲んだ。

ビールは実においしかった

飲みはじめると雰囲気が自然となごみ、なんでもない会話がはじまったのである。

わが家で女性缶ビールを飲む。

ここ何年もなかった、ひさびさのシチュエーション。

私には、トキメキしかないのだ!

しかし私は、ことの成り行きを知るよしもなく、この場の主導権をにぎることもなく、流れに身をゆだね、ただただ缶ビールを飲んでいる。

飲み終えたあと、どうするのか。Yさんがどうしたいのかなどわからないまま…。

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